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2010年 12月 31日
「ニューシネマ・パラダイス」のノスタルジーと「マレーナ」の大河ドラマ風な味付け、「みんな元気」のイタリアならではのおおらかさ、そしておなじみエンリオ・モリコーネの音楽、そういったこの監督ならではの手法が全部盛り込まれた2時間30分。 前作の「題名のない子守唄」が、この監督らしからぬ重くて暗く切ない映画だったので、また原点に戻ったところはほっとさせられたけれど、正直いってちょっと長かった。 元々この監督の映画が好きかと聞かれるとちょっと微妙なところがあって、あの世評の高かった「ニューシネマ・パラダイス」だって、前にも書いたように前半は良かったけれど後半はちょっとと思ったものだ。 今回の映画は監督の自伝的作品といわれているようだが、この監督、実は戦後生まれだから主人公の年代というより、その息子の年代に近い年齢のはず。 そういった意味で、子供の頃から映画が大好きな主人公の息子こそが、監督のモデルであり、主人公は監督の父親の世代ということになるだろう。 この映画は1930年代から80年代のシチリアを、主人公のペッピーノを中心に描いているのだが、シチリア生まれの監督のシチリアに対する思い入れがたっぷりと描かれているといって過言ではない。 なにしろ主人公がロシアに行こうがフランスに行こうが、カメラはずっとシチリアを捉え続ける。 因みにペッピーノというのはジュゼッペの愛称なんだそうだが、イタリアに在住していたエッセイストの須賀敦子さんのご主人も、この主人公と同様、ペッピーノという名前の共産党員だったと以前須賀さんの本で読んだことがある。 須賀さんは戦後すぐ、20代の後半でヨーロッパに渡り、そこで知り合ったご主人と結婚されたそうだから、ご主人はたぶんこの主人公と同年代なのではないだろうか。 そういえば、須賀さんが翻訳したナタリア・ギンズブルグの「ある家族の会話」も共産党員の父を持つ家族の話だった。 第二次世界大戦後、イタリアでファシズムに対抗して共産主義が台頭してきた様子が、この映画でも窺い知れる。 内容は以下のとおり(ネタばれあり) 1930年代のイタリア。 シチリアの田舎まちバーリアで暮らす少年ペッピーノは、家系を助けるためオリーブ畑で働くが、収穫が規定の量に足りないと言って農場主に容赦ない折檻を受ける。 そんな厳しい毎日の中、ペッピーノにとっての楽しみは時々父が連れて行ってくれる無声映画を見ることだった。 やがてシチリアにも戦争の足音が・・。 苦しい戦いも終わり、たくましい青年に成長したペッピーノは、ファシストと通じて国を戦争に導いた大地主たちへの反発から、共産主義活動に身を投じる。 そんなペッピーノだったが、ある日黒髪の美しい娘マンニーナと運命の恋に落ちる。 マンニーナの両親の反対を押し切り、駆け落ちする二人。 生活は楽ではなかったが、しっかりもののマンニーナに支えられ、たくさんの子宝にも恵まれるペッピーノ。 やがて政治に興味を持ったペッピーノは市会議員に立候補するが見事落選。 ところがその日5人目の子供が生まれ、落選したことも忘れて大喜びする。 時は過ぎ、ペッピーノ同様映画が大好きだった長男のピエトロが、ひとり立ちする日が来た。 駅で見送るペッピーノ。 とそこで時は巡り・・・・・。 公式サイトによると、トルナトーレ監督は2007年にローマで暴漢に襲われ、生死の境をさまようという事件に見舞われ、回復したのちあらためて生きる喜びを実感してこの映画を撮ったそうだ。 その気持ちは判るが、先にも書いたようにシチリアに対する愛情が溢れすぎて、ちょっとエピソードを盛り込みすぎの感が否めない。 ファシズム、戦争、マフィアなど、なにしろ50年間に亘るシチリアの歴史が次々語られていくのでちょっとだらけてしまい、途中で寝てしまった。 シチリアの風景も登場人物も魅力的なのに、なんだかもったいなかった。 元々このこの監督、ある一時期を撮るのより、人生を撮るのが好きなのかもしれない。 そういう意味では、やっぱり「題名のない子守唄」は、この監督の作品としてはちょっと異色だった。 とはいえ、この映画では50年代の名作「昨日、今日、明日」に見られたようなイタリア人気質、おおらかさや明るさ、たくましさ、情の深さなども充分に味わう事が出来る。 共産主義の勉強にロシアに行って、戻ったペッピーノが友人に「凄く怖い国だった」と語っているシーンが、同じ共産主義でもロシアとイタリアでは解釈が違うんだなと思わせられ、興味深かった。 独裁者で苦労したイタリアが、一党独裁政権を怖いと思うのは、当然といえばと当然なのかもしれないが。 今年の更新はこれで最後です。 連載していた「独断と偏見に満ちた映画と本の感想」、「24」と「LOST」のあらすじを書くのに忙しく、滞ってしまってすみません。 来年早々書くつもりですのでよろしくお願いします。 あと「LOST」の続きも。 今年もたくさんのご訪問、ありがとうございました。 ※下記の広告はExciteの営業活動の一環として掲載されるもので、主催者が載せているものではありません
by chiesan2006
| 2010-12-31 23:16
| 映画
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