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2007年 01月 27日
今朝ワイドショーの「とくダネ!」のおすぎの映画紹介コーナー「エンタメ切り捨てゴメン」で周防正行監督の11年振りの新作「それでも僕はやってない」と「ディパーテッド」を特集していた。
「それでも・・」は製作にフジテレビが関わっている映画なので大きく扱われていたけれど、その後の「ディパーテッド」のコーナーでも周防さんはコメントを求められていた。何故ならご存知のように周防さんは「Shall We ダンス?」でハリウッドリメークを経験した監督だから。 その前にゲストコメンテーターの何とかいう作家だか映画監督におすぎが「ディパーテッド」についてのコメントを求めたところ、その作家だか監督は「アジアの映画がハリウッドでリメイクされるなんて凄いことだし是非ヒットして欲しい」というようなことを言っていた。 ところが周防監督の意見は「オリジナルを低く見ているからリメイクするんだ」とかなり厳しいものだった。 わたしはこのお正月にたまたまブックオフでみつけた周防監督の「Shall We ダンス アメリカを行く」という本を読んだんだけど、この本は「Shall We ダンス」のアメリカキャンペーンの様子を周防さん自身が書いたルポルタージュだ。 この本で周防さんが強調していたのは「このキャンペーンをしたところで、僕には金銭的なメリットは何も無い」と言うこと。つまり周防さんはこの映画に一銭も出資していないので金銭的な権利は何も無く、周防さんが手にするのはせいぜいこのキャンペーンのギャラ位なものなんだけど、代わりにやってくれる人がいる訳でもなく、というより監督としての使命感と何よりより多くの人に映画を観て欲しいという情熱に突き動かされてこの仕事を受ける。 ところが待っていたのはアメリカでの配給権を獲得したミラマックスの、「2時間以上の外国映画はアメリカでは絶対受けない」という強硬な主張と、それに基づいて担当の小娘が行った30分近いフィルムのズタズタなカット。 周防監督はそれで大ショックを受けるのだが、なんとか復活折衝してカットを20分以内に抑え、それを引っさげて5週間に北米18都市を周るという地獄の強行軍に出発する。周防監督はそのすべてを手持ちビデオに収め、それを元にこの本を書いた。 この時のミラマックスとの交渉の中に「Shall We ダンス」のリメイクの話も出るが、その、いんちきな保険屋もかくやと思うようなアメリカ流のやり口は、これじゃあインディアンが土地取られちゃったのも無理ないよなと思うような強引さだ。 この本にはリメイクに関しては日本で充分検討して契約にこぎつける所までが述べられている。 でも、先のワイドショーのコメントを聞くと実際リメイクする段になったら相当屈辱的な事がいろいろあったんではないかと思われる。 日本ではよく今日の「とくダネ」のコメンテーターの作家だか監督のようなことを言う人がいるけど、一般人ならともかく映画関係者がそんなこと言ってていいんだろうか。クリエーターとしてもっとプライド持った方がいいんじゃないのと私なんかは思う。 「ディパーテッド」に関してはおすぎが「面白いことは面白いけど、アカデミー賞取るような映画じゃない」と珍しく慧眼なことを言っている。 でも助演男優賞にノミネートされたマーク・ウォルバーグに関しては「この役に目を向けてくれて良かった。だってこの役は唯一オリジナルにはない独自の役なのよ」と言っているのを聞いて、相変わらずこいつは何にも判って無いじゃんと思った。 だってマーク・ウォルバーグの役はオリジナルにはなかった最後を実行するためにわざわざ作られた役だと思うんだけど、それをやってしまったことでこの映画は魂を抜かれてしまったようなものだ。 オリジナルの最後に述べられる「無間地獄に死はない、長寿は無間地獄最大の苦しみなり」というがこの映画の肝でだから題名にもなっているのだが、リメイク版はそういう仏教の抽象的で判りにくい概念は省いてあっさり決着をつけ、題名まで変えてしまった。 このことをオリジナルのスタッフはどう思っているんだろう。ハリウッド様にリメイクしていただいて有難い、なんてノー天気に思っているんだろうか。 無限地獄の概念は東洋人にとってだって決してわかり易くは無いけど、オリジナルの中にはそのわかり難い概念をなんとか観客に理解させるために様々な要素が盛り込まれている。だって無間地獄について語ろうとしている話なんだから当たり前だ。 前回も言ったけど、そういった肝をすっかり抜かれエンターテイメントのみに徹したリメイク版が、オリジナルを凌駕して世界にばらまかれるのかと思うとなんだか悔しい。 アイデアが枯渇しても財力に物を言わせて世界中からアイデアを漁ってリメイクばっかり作っているハリウッド。 世界の映画業界もそれにお追従ばっかりしてないで、そろそろリメイクお断りくらい言ってやったらどうなのさ。
by chiesan2006
| 2007-01-27 01:15
| 映画
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