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2008年 02月 05日
西部劇は昔テレビのシリーズ物を好く観ていたが、映画では正統派の西部劇より圧倒的にマカロニウェスタンが好きだった。 ジェシー・ジェームスに関しては名前くらいは知っているが、ビリー・ザ・キッド程は知らない。いままでにもたくさんの映画が作られているらしいので、たぶんテレビの洋画劇場で観た事があるはずなのだけれど、全然覚えていない。 私の中では良い人というイメージがあったのだが、南北戦争後の無法者で、強盗と殺人を繰り返していたというのも、本作を観て始めて知った。 物語は以下の通り(ネタばれあり) 1881年、列車強盗を企てるフランクとジェシーのジェームズ兄弟は、仲間と共に森に集結する。 中には新参者のボブことロバート・フォードが兄のチャーリーと共に参加していた。 ボブは幼い頃からジェームズ兄弟、特に本を片端から読むほどジェシーに憧れ、是非兄弟の右腕として襲撃に加わりたいと申し出る。 若く頼りないボブを、フランクは拒否するがジェシーは受け入れる。 襲撃を成功させ逃げ散った仲間の内、何人かは捕まるが、狡猾なジェームズ兄弟は中々逮捕できない。 一味は名前を変え、連絡を保ちながらも別々に各地を転々とするが、ジェシーに気に入られたボブはジェシーと多くの時間を過ごす。 だが一緒に暮らすうちボブは、本には書かれていないジェシーの狂気をはらんだような別の一面を知る事になる。 憧れと同時にジェシーに強い恐れも抱くようになるボブ。 そんな折、一味の逮捕に手を焼いた当局は、一味に賞金を掛ける。 これをきっかけにして、仲間の間に徐々に亀裂が生じ始める。 久しぶりのブラピの主演作なのに、公開1ヶ月を待たず、各館打ち切りになった。 かなり地味な作品ではあるし、女性向きとはいえない内容であるとは言え、ブラピの人気もいささか凋落気味かと思った。 ブラピというのは正統派の二枚目俳優であるにも関わらず、スターと呼ばれるだけでは飽き足らず、昔から演技派と言われたくて仕方がない俳優だ。 そういう点が同じ正統派二枚目俳優のジョニー・デップとは著しく異なる。 ジョニー・デップは昔から間違いなくスターだけれど、そうでありながら、スターの座にも、演技派と呼ばれる事にも、賞を取る事にもなんらこだわることなく、自分の興味のある作品、「パイレーツ・オブ・カリビアン」以前には、決して大作とはいえない作品に淡々と出演し続けて来た。 しかもジョニーの出演作には、これぞ熱演というような力の入った演技をしている映画は殆どない。 そんなジョニーがブラピより先にアカデミー賞のWinnerになり、最近では映画賞ノミネートの常連だというのは、なんとも皮肉な話だ。 今回のこの作品でも、髪を黒く染め、狂気を孕んだ犯罪者ジェシージェームスを熱演するブラピは、確かにこういう演技をさせるとピカ一に上手い。とはいうものの、私的には正直またかという感が否めなかった。 それに比べ、芸暦は案外長いのに、目立った役の殆どなかったケイシー・アフレック(私もつい最近まで全然知らなかった)のこの映画での演技は非常に印象に残った。 要するに演技力という点では互角だが、新鮮さという点でケイシーの方に注目が集まってしまったのかもしれない。 この映画は西部劇というよりシリアスな心理ドラマのような作品なので、出演者は皆相当な演技派揃いで、ボブの兄のチャーリー役のサム・ロックウェルにだって、なにがしかの賞をあげてもいいんじゃないかと思うくらい好演していた。 ドラマはボブがジェシーと始めて出合った場面から、ジェシーを暗殺した後、自身が殺害されるまでの10数年に亘る足跡をボブを中心にを丹念に追う。 そこには所謂ステレオ・タイプな西部劇では描かれる事のない、生々しい人間同士の裏切りや葛藤、殺人などが描かれる。 強盗から足を洗った仲間の一人エドが生活に窮乏し、賞金目当てに仲間を裏切るが、それを知ったジェシーはためらう事無くエドを粛清する。 一方ジェシーのいとこのウッドとその親友ディックの間にも痴話喧嘩が起こり、止めようとしたボブがウッドを射殺してしまう。 ウッドを殺した事を隠し、報復を恐れながらもジェシーに付き従うボブとチャーリー。 だがやがてディックが捕らえられ自供した事が新聞に載り、とうとう二人はジェシー殺害を決意する。 その心理の裏には恐怖心だけでない、ジェシー・ジェームズに激しく憧れた一人の青年が、その本姓に触れるに及んで味わった失望や、その人間に近づき越えたいという功名心、有名人を殺害しお金と名誉を手に入れたいという世俗的な欲望など、複雑な感情が渦巻く。 ボブとチャーリーはジェシー殺害の後、ジェシーとボブの物語を興行化し人気を博すが、南北戦争という過酷な体験を経た19世紀のアメリカで、ジェシー・ジェームズは体制に反逆した義賊としてしだいに英雄視されるようになり、それにつれ二人を見る世間の眼も冷たいものになっていく。 耐えられなくなったチャーリーは自殺、ボブもジェシーを神格化する狂信者の弾丸に斃れる。 ケイシー・アフレックは、19歳のまだ少年らしさの残る年齢から、ほとんど実年齢と変わらないくらいまでの年齢の、内気だけれどそれだけにどこかで爆発しそうな危険性を孕んだボブを熱演し、絶賛を浴びた。 地味でその割には2時間40分と些か長尺ではあるものの、息詰まるような俳優たちの演技が見物の映画ではありました。 ところで以前このブログでも取り上げた、ベン・アフレックの初監督作品「Gone Baby Gone」でケイシーが主役のシニカルな探偵パトリックをどんな風に演じているのか、なんだか凄く楽しみになりました。
by chiesan2006
| 2008-02-05 21:39
| 映画
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