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2010年 04月 20日
![]() 主演のサム・ワーシントンの知名度は一気に上昇したに違いないだろうが、それと同じようなコンセプトで、しかもその何分の一かの予算で作られた本作に主演したシャルト・コプリーがこの映画で見せたインパクトに比べたら、「アバター」でのサム・ワーシントンは影が薄かったと言わざるを得ない。 この映画、のっけから従来のハリウッドのSF大作からはかけ離れた、意表を衝く展開で始まる。 なにせ舞台はNYでもLAでもパリでも東京でもなく、さりとてアマゾンや南極といった辺境地でもない、南アのヨハネスブルクなのだ。 そこに突然、街の上空を覆いつくすが如きでっかい円盤が飛来する。映画館でこんなに大きな円盤型のUFOを見たのは、きっと「未知との遭遇」以来だ。 意表を衝いた設定のSFといったら、最近ではJ・J・エイブラムスの「クローバーフィールド/HAKAISYA」が思い浮かぶが、この映画に比べたら「クローバーフィールド」なんて大したことなかった、と思った位。 「クローバーフィールド」もそうだったけれど、この映画も最近流行の手持ちカメラで撮影されている上、さながらドキュメンタリーの如くに次々と関係者へのインタビュー映像が映し出されていく。 そしてその中に、この映画の主人公であるヴィカスも含まれる。 ストーリーはこんな感じ。(ネタばれあり) ある日突然、ヨハネスブルク上空に巨大なUFOが飛来し、街の人々を恐怖に陥れる。 ところがいつまで経ってもこれといった動きを見せないUFOに、国は特殊部隊を組織しUFOの船体に穴を開け決死の突入を試みるが、中にいたのは衰弱し切ったおびただしい数ののエイリアンだった。 そこで政府は、街にエイリアンを住まわせるための隔離地域を設け、そこを第9地区と名づけた。 街の人々は彼らを「エビ」と呼び20年以上共存するが、増え続ける「エビ」たちに第9地区は荒廃し、周辺住民とのトラブルが絶えなくなった。 第9地区を管理していた国家機関のMNUは、エイリアンたちをもっと奥地の第10地区に移転させる計画を立て、その計画を遺漏なく推進するための責任者にヴィカスという隊員を選んだ。 これが出世のチャンスと喜び、張り切って任務にあたるヴィカスだったが・・・。 この映画、前半はとにかく次々と驚くような展開が待っていて、物凄く面白い。 だって、ヨハネスブルクにエイリアンの隔離地区を作るなんて、そんな過激な設定ってあり?と思ったら、監督はその南ア出身で、現在はカナダの映画やテレビの業界で活躍するVFXアーティストのニール・ブロムカンプという新人。 そのブロムカムプにピーター・ジャクソンが惚れ込み、一緒に「HALO」という人気ゲームを映画化した作品を撮る予定だったのがそちらが挫折してしまい、そこでブロムカンプが以前撮った短編映画「Alive in Jo’Burg(アライブ イン ヨハネスブルク)」をベースにした本作を撮る事になったのだそうだ。 こんな荒唐無稽な内容の映画にもかかわらず、18歳までを南アで過ごし、実際の隔離政策を肌で感じた人の生な視点が盛り込まれている所が、普遍的ではあったもののそれだけにありきたりな感じだった「アバター」とは一味も二味も違う。 さて、第9地区を追い出されることになったエイリアンたちだが、移転はあくまでも手続きを遵守して行うよう、ヴィカスは上司から言い渡される。 手続きが公正に行われている事を記録するために、移転の様子は逐一カメラに収められるのだった。 エイリアンに移転手続きの書類を見せ、サインを迫るヴィカス。 ヴィカスは出世する事が生きがいの小心翼翼とした人間だったため、出世に響く事を恐れて、ひたすら自分のミスを隠そうとする。 あるエイリアンの家で妙な金属の筒を発見し、その蓋を開けようとした途端黒い液体を浴びてしまった時にも、ヴィカスは必死でカメラを止めるように叫ぶ。 ところが、ヴィカスが浴びた液体には、人間をエイリアンに変身させる強力なウィルスが入っていたのだった。 やがてヴィカスの体が徐々に変調をきたす。 ヨハネスブルクのスラムで、妙に人間くさい生活をするエビそっくりのエイリアンたち。さながら「ハート・ロッカー」のアメリカ軍兵士を思わせるような、エイリアンに銃を突きつけ追い立てる兵士たち。体調最悪なヴィカスがやっとの思いでたどりついた我が家で待っていたびっくりパーティーなど、連発される「ホット・ファズ」的きわどいユーモア、等々。この映画は過去に見たSF映画の、どんなシーンでも見たことがないようなミスマッチな映像のオンパレードで、とにかく前半はかつてない発想の面白さに度肝を抜かれたと言っても過言ではない。 そして後半になると、軍とエイリアン、それからエイリアン相手に商売する黒人ギャングの大抗争になる。 そんな中、ヴィカスは殆ど出ずっぱりの大活躍なのだが、時間が経つにつれてだんだん体が変身していき、一体どうなるのか見ているほうはハラハラドキドキ。 そして最後には「ガンダム」や「マトリックス」ばりにロボットを操縦し、ヒーローの如くに敵と戦う。 後半は私の苦手な戦闘シーンが延々と続くので、いつものようにちょっと飽きてしまったのだが、それを差し引いても相当面白い映画だった。 ただ、あまりにも主人公にばかりスポットが当てられ過ぎの感もあり、もう少し人の描写に広がりがあったらさらに面白かったかもしれない。 さっきも書いたように、荒唐無稽さにも拘らず戦争や人種隔離政策を告発しているようにも見えるこの映画。 ただ、隔離された人たちをエイリアンに例えた事が、南アでどのように評価されたのかはよくわからない。 少なくとも、出演している多くの黒人俳優は南ア出身のようだったし、南アでこの映画の上映反対運動が起こったと言った話は耳にしていない。 今年のアカデミー賞の作品賞には、奇しくも「インビクタス」とこの映画の、南アを題材にした映画2作品がノミネートされた。 ハリウッド製の「インビクタス」はハリウッドの俳優がネルソン・マンデラを演じたヒューマンドラマなのに対し、資本はハリウッドながらも、殆ど南ア製といってもよいような本作が、人種隔離政策を実に意外な形で皮肉った作品であるのは面白い。 SF映画というより、パロディ映画じゃないかと思うくらい、いろいろな映画の影響が感じられたが、監督は弱冠30歳にも拘らず相当映画オタクなんじゃないかと思われる。 初監督作品が、アカデミー賞4部門にノミネートされるという快挙を成し遂げ、「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンからもその才能を絶賛されているこのニール・ブロンカンプという人。VFXアーティストとしての才能だけでなく、その発想力のユニークさが群を抜いている。 この映画の成功で、ハリウッドからも熱い視線を浴びているのは間違いないだろうし、次回作はさらに巨費を投じた作品になるんじゃないだろうか。 ところで、ヴィタスを演じた事で相当強烈に映画ファンや関係者の間に顔が売れたと思われる、シャルト・コプリーという人は、監督の親友で南ア在住の、テレビ、CM、短編映画など多くの作品の製作、監督を手がける、俳優というより製作サイドの人で、長編映画には殆ど出演経験がないらしい。 この映画で有名になった事で、俳優としてのオファーも多くなりそうだが、とにかく、監督同様、今後の活躍が楽しみな人の一人だ。 ■
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by chiesan2006
| 2010-04-20 19:22
| 映画
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