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2007年 02月 14日
家の近所にTSUTAYAとは比べ物にならない、品揃えの悪いビデオショップがある。単館系の映画のDVDはあったり無かったり、あっても一本だけでしばらく貸し出し中が続き、なかなか借りられない事も多い。でもビデオもDVDも常時一律250円で借りられるので安さに惹かれて良く利用する。
先日もそこでDVDを探していたら、新しく入ったアルバイトの男の子が先輩に話している声が聞こえた。 「この前エ、家で『ニューシネマパラダイス』ってDVD観たんっスよ。だってテレビでおすぎが『私が今まで観た中で、一番いい映画よ』って言ってたからア。でもオ、ぜーんぜん面白くなかったんスよ。3時間っスよ、3時間。我慢してずーっと見てたんスよオ。だって天下の評論家のおすぎがそう言ったんスから。でも、なんであんな面白くない映画そんなにいいっていうんスかねエ。」と言っているのを聞いて、おかしくって一人でクスクス笑ってしまった。なんてったって私もおすぎには良く騙されるから。でも、映画が面白いかどうかは人それぞれ、たとえ有名人の言うことでもうっかり乗せられたらダメって事がわかっただけでも、お勉強になったんじゃないんだろうかその少年は。 ところでその子が観た「ニューシネマパラダイス」だが、この映画は古くからの映画ファンにはたまらなく面白い映画に違いないだろう。舞台は1950年代のシチリアの映画館。そこで上映される数々の昔なつかしい映画と、それにまつわるエピソードにおすぎさんは大喜びするだろうけれど、2000年代の少年にとってはよっぽどの映画オタクでも無い限りそれほど面白くもないだろう。 私の感想としては、前半の少年とおじいさんの触れ合いや、映画館のエピソードは確かに面白いけれど、主役の少年が成長してからの話はそれほど面白くない。 この映画が上映され評判になった時、劇作家の鴻上尚史が「この映画、あのおじいさんが主役の青年に『お前はこんな田舎にいてはいけない。都会に出るんだ』って言って背中を押して送り出す所が良いんだよねえ。」と何かの雑誌の対談で言っていたのを思い出す。 それを読んだ時、なんだか妙に違和感を覚えた。なにしろこの映画の監督のジュゼッペ・トルナトーレは、この時まだ弱冠29歳の若さ。そんな若者に60代のしかも目の見えなくなったお年寄りの気持ちがどの位判るのかと。 未見の方のために説明すると、このおじいさんアルフレードは村の映画館の映写技師で、映画が大好きな主人公の少年トトとは大の仲良し。ところがある日映画館の火事で失明してしまう。映画館は再建されるが失明したアルフレードに変わり、今度はトトが映写技師になる。鴻上さんが言っていたのはそんなトトにアルフレードが言った言葉。トトはアルフレードの忠告に従い、村を後にする。 そしてその後アルフレードは内心ではトトの事が気になって仕方ないのに、数十年間も頑なにトトとの音信を絶ち続ける。 若者に夢を託して送り出し、その成長を陰ながら見守るお年よりの姿はいかにもカッコ良いが、そういう理想の年寄り像を若者が描くのは、理想の若者像を年寄りが描くのの裏返しで、日頃大人に自分達の事を理想化されるのを嫌がる若者が、その反対の事をこの映画ではやっていて、それをまたまだ30代の鴻上尚史が絶賛している。結局人間っていうのは自分たちの都合のいいようにしか物事を見ないものなんだなって言う事を、その時は考えさせられた。 先日たまたまサンデープロジェクトを観ていたら「愛の流刑地」のプロモーションのためか、珍しく渡辺淳一が出演していて、司会の田原総一郎が聞き難そうに「渡辺さんっていまだに現役なんですか」と聞いた所「昔はいい年していつまでも現役だなんていうと、あいつは恥知らずだなんて言われたが、僕は恥知らずな年寄りになりたい」と答えていた。そしたらその日のコメンテーターの何人かの男性はうんうんと頷いた。 私はそんなじいさんがうようよしているような世の中になったら、さっさと死んだ方がましだと思っているけれど、それだってその時になって見なければ判らない。 歳を取るのは若い時に考えているような奇麗事ではすまないと言う事を、あちこちがたが来て思い知る今日この頃。そんなのって、若い時には絶対分かりっこない。まあ、年寄りと言われるのにはまだいくらか間があるけれど、そうなった時若い者にこんなのが理想の年寄り像です、なんて押し付けられたくないよなあ。
by chiesan2006
| 2007-02-14 02:12
| 映画
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